1. 嫉火組曲

 


大事に温め過ぎた焦げた想いを あなたへ
時間が経つのも忘れて ほら 今夜も


呟き送信

 

「今夜貴方のハート見事に燃やし尽くし てあげる」

 

甘い 世迷い(よまい) じゃなくて
あくまで具象的に 証(あか)し立てるの

 

 

熱を上げて燃えた落ちて消え跡は残らない
これこそ愛でしょ
紛うこともない火種握りしめ貴方のウチへと

向かいます


赤が黒になる頃 消えない想い胸に宿して
紅を差した化粧と 晴れ着の装いして 今


I LOVE YOU I NEED YOU I LOVE YOU ねぇ、好きと言って
他の奴が見えなくなるほど途切らせずにLOVE YOU

知りたがり屋さんに毎分顔写真のmessageを

 

こんな好きというのに
言葉も既読すらもくれない
髪も 部屋の模様も
貴方の 好みにしたのに


I LOVE YOU I NEED YOU I LOVE YOU ねぇ、好きと言って

大事に温め過ぎた焦げた想いを

毎時毎秒絶えず 寝る間 惜しみ ずっと
あなたを液晶越し触れ見つめて

ほら 今夜も


呟き送信

 

「今夜 貴方 のハート 見事に 燃やし尽くし てあげる」
甘い 世迷い(よまい)じゃなくて
あくまで具象的に証(あか)し立てる[の]

熱を上げて燃えた落ちて消え跡は残らない
これこそ愛でしょ
紛うこともない火種握りしめ

貴方のウチへと 向かいます


赤が黒になる頃 溢れる募り猛り抱えて
[消えない思い胸に宿して 紅を差した化粧と 晴れ着の装いして 今]


ドア叩く ドア開く ドア閉まる 脚入れて開ける
[I LOVE YOU I NEED YOU I LOVE YOU ねぇ、好きと言って]


他の奴が見えなくなるほど途切らせずにLOVE YOU

知りたがり屋さんに毎分顔写真のmessage[を]

こんな好きというのに
言葉も既読すらもくれない
髪も 部屋の模様も 貴方の 好みにしたのに 


縄縛る 油まく 火を点ける  ねぇ、好きと言って 
[I LOVE YOU I NEED YOU I LOVE YOU ねぇ、好きと言って]

2. Re-ject

 

揺れ動くリズムから
背徳の雫が零れ落ちて
股体中 火照り出すこのリビドー
私だけを求めていてよ

 

そっと奪うの
妬ましいその瞳
この胸に抱き寄せて

 

さあ 落ちなさい

 

止められない激情の果てに歪んで
儚い夢ですら醒めない感情
胸を貫く その愛おしい瞳
奪い取るの

 

肌に触れた熱い夜
体温が下がり始めた頃に

 

腕の中伝わるの
あの娘より私だけを感じてほしい

 

ずっとこのまま
落ちていく深い海
貴方には見えてるの?
私の中を


言葉で奪えないものがあるから
貴方の心の奥深く覗いて

 

止められない感情の海に委ねて
私は望むままの愛を手にする
心が枯れるまで踊り狂うように駆け抜ける

 

湧き上がる妬みさえも美しさに換えてゆくの


3. 嫉妬

 

ああ、もういいや 捨てちゃおうってふと思った

また今日も眠れないまま夜が明けた

 

ふわふわ 捉えられない

無駄 無駄 無駄な朝

 

志に届かぬ想いは優しく首を絞める

自ら背負った重荷を引きずりまわして泣いてた

 

 

ああ、もういいや 夢などハナから無かったんだ

もうひとつ あとひとつが越えられないんだ

 

ぐるぐる 廻る思考と

ふらふら 触れる脳

 

志に届かぬ想いは優しく首を絞める

自ら背負った重荷を引きずりまわして泣いてた

 

生ぬるい この部屋で独り願いを破り棄てる

何処かで無くした希望と優しさ 本当は求めて

 

4. Alterego

 

目が覚めて映る君が悲しくて
声もかけず離れては愛しくて

 

触れ合えば触れ合うほど
違う形のアダムとイブ
重ねれば重ねるほど
互いに傷つけあう

 

君が君であることに焦がれる
僕が君でないことが苦しくなる
こんなに近くで共にあろうと
君にはなれない
僕が僕であることの意味さえ
僕じゃない君が与えてくれてても
その後ろ姿が遠く離れて
いつか見えなくなるのかな

 

隣にいた君は今ずっと先
横顔は背中になり霞んでく

 

追いかけて追いかけても
距離は離れていくばかりで
近づけば近づくほど
君が分からなくなる

 

君が君であることを妬んで
僕が君でないことが許せなくて
抱き締めたこの手が触れることさえ
罪に苛まれ
僕が僕であることを喜ぶ
僕じゃない君が認めてくれてても
弱い自分には分からないまま
今ももがいて
君が君でいてくれた理由も
僕が僕であることの意味でさえも
愛という言葉で隠せてしまうから
今は眠りに堕ちていく


5. 独り占め

 

私だけを見ていて ねぇ愛して
胸を焦がす 熱いの苦しいけど

私ね、いい子にしてる

嗚呼、どうして見てくれないの?
まだ悪い子だから?

嗚呼、そうか 気付いたんだから
その女(ひと)のせいでしょう?


嗚呼、なんて 愚かなのでしょう
貴方はあげないわ

ねぇ、私が悪い子じゃない
騙されているのよ

ねぇ、褒めてよ 貴方に
全てを捧げるのだから

嗚呼、この手に塗れた赤色
二人 邪魔はもういない

 

6. quartz

 

錆び付いた鳥篭の中
薄紅く 色付いてゆく
気色の悪い月に照らされた
無骨な指を飾る玻璃を見ていた

 

時間は 心を溶かしながら
悪夢を繰り返し観せる
腐るほど与えられる
後悔と「もしも」を飲み乾して

 

たとえ 明日が背を向けて
あの日が もう一度訪れても
二度と返らない日々は 遠く
指の先すら届かない

 

刳り貫いた空の穴から
漏れ出した 柔らかな光
突き刺さる記憶の中の声
細くて白い指が触れた温度

 

今でも思い出すのは きっと
あまりに惨めな執着
この胸から消えていく
貴方の温度を指で探る

 

たとえ 明日に背を向けて
あの日に戻っても 繋がれない
いつか 誰かと出会うとしても
私の事を忘れないで

 

孤独な夜に置き去りのまま
少しも先へ進めずに
頽れた 冷たい篭の中
形の無い焦燥に焼かれて

 

たとえ 明日が背を向けて
あの日が もう一度訪れても
二度と返らない日々は 遠く
指の先さえも届かない

 

いつか 貴方がまた触れる
その指 その肌は 私じゃない
いつか 誰かと眠るとしても
私の事を忘れないで

 


7. Rinki~悋気に色は落ちて~

 

A

愛してる 貴方だけ
変わらずに いつまでも
信じてた 貴方からくれる愛 
 永遠と
A2
好きだよと 囁いた
 その言葉 私だけ
信じてた 信じてた
隣の娘(こ) 誰かしら
B
おんなじ言葉ばかり
頭の中 繰り返すの
 ねえ どうしてどうして
私を見てはくれないの?
S
散り行く花は 風に攫われ
留まることも赦されやしない
心に疼く 黒い感情
どうして風は連れて行かないの
S2
世界は色を変えて滲んだ
貴方も沈む 鈍色の中
モノクロームのフォトフレームに
閉じ込められた愛は掻き消され

A
愛してよ 私だけ
 あの頃と変わらずに
信じてる 本当の
愛情はここにある
A2
好きですと呟いた
貴方には 聞こえずに
 その視線 窓の外
 誰のこと 見ているの
B
おんなじ言葉ばかり
頭の中 繰り返すの
 ねえ どうしてどうして
私を見てはくれないの?
S
消え行く夜に 揺れる永遠
 留まることを 赦してくれない
散り行く花に 手を伸ばしても
留めることは 出来やしないのに
S2
世界は色を変えて滲んだ
貴方も沈む 鈍色の中
 世界の全て 包み隠して
見えないように 目隠ししましょう

S3
散り行く花は 風に攫われ
留まることも赦されやしない
心に疼く 黒い感情
どうして風は連れて行かないの
S2
世界は色を変えて滲んだ
貴方も沈む 鈍色の中
 散り行く花に 手を伸ばしても
留めることは 出来やしないのね